…大嫌いだ、君なんて。出会った時から嫌いだったけど、もっと嫌いになった (隣に居る体温が、執事のときであったなら…と思っても、だからといって心が休まることはなかっただろうとも思う。微かに怒りで濡れた声を聞きながら、自分の両手で自分の顔を覆い、それからアランを指の隙間から見遣る。腹立たしい奴。「…そんなに苛立っているのに、どうして私を捨てないの?」純粋な問いとは裏腹に、声は微かに震えて)