Technicolour Dream ／ 〆

あらあら、随分と対応の冷たいスタッフさんなのね。脚本家ではなく、ただのスタッフ──ねぇ。アナタの描いたそのストーリーに私、ナタリア・アルフレッドが魔法をかけてあげる。……さぁ、物語の始まりよ！
（直ぐにノートは引っ込められて隠されてしまい、更には脚本家では無く名画座のスタッフという説明に納得する程の歳でもなくて。暗記できたのは開いていた頁だけだがしっかりと文字や台詞が頭に入っており、椅子から立ち上がると茶目っ気たっぷりにウインクした後彼の唇へ人差し指をあてると瞼を閉じられて。心躍るドラマティックなストーリーにしようと口許緩ませ、ゆっくり瞼が開かれると同時にスイッチが入り別人の顔となって。室内全体が彼女の舞台となり、動き回って生き生きとした表情でヒロイン以外のキャラクターにも色を加え完璧になりきって脚本通りに進めていたがそれでは味気ないと判断し。当初の予定では演じるのは開かれていた頁だけだと決めていたのだが、何時の間にかこのストーリーに惹かれていて演じるのがとても楽しいと感じる様になり、その先をイメージしつつ大半は彼女によって脚色された物語となり。彼女の動きが止まると言う事は魔法がとけるという事を示して。終わってから今まで感じたことの無い高揚感に息をするのも忘れ、再び彼が座っている席へ戻るとやはり読みたいのか、身を乗り出す勢いで近付くと笑顔で強請るように読ませて欲しいと懇願し）
──ストーリーでこんなに惹かれたのはローマの休日以来だわ！演じていてずっとずっと楽しくて、終わらせたくなかった。脚本でこんなに惹かれたのは初めてなの。だからお願いよ！そのノート、私に見せて！







（/確かにナタリーは行動から「おかしな女」認定されてもおかしくありませんので、ローマの休日とリンクしてもらえてとても嬉しく、再び感激してしまいました。ありがとうございます！ 話の流れはこんな感じにしてしまいましたが、平気でしたでしょうか？ナタリーは諦めずにノートを奪取しようと目論んでおります。文字数に関しましても改めて把握しました。あなた様の描く描写は流れる様な美しさがあり、情景が明確に浮かんできましたので変わらずにどうかそのままでお願いします！とても勉強になりますので、これからも精一杯精進致します！
動いているニック様はイメージを通り越し、反応が新鮮でしたので、形勢逆転をドキドキしながら楽しみにお待ちしておりますね！）