匿名さん 2020-02-24 14:58:26 |
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( お前を“聖者の側付きの騎士”に任命する――と、上官に伝えられたのはつい先日のこと。自分自身が騎士にあるまじき素行不良者であると知っているばかりにそのような重大な役を任せられることに幾ばくかの不信感が浮かび上がったが、その“聖者さま”についての情報をかき集めてみれば何という事はない。要するに、若くて上役から疎まれている聖者さまには、名を馳せた誠実な騎士を付けると上役からの反感を呼びかねず、しかしながら市民からの絶大な名声を誇る彼に適当な新人騎士を付けるわけにもいかない。それなりの実力があり、素行の悪さで教団の上役からの覚えの薄い自分は適任というわけだろう。
“聖者の側付きの騎士”ともなれば、任命されたからといってすぐになるようなものではなく、数人の立会人の前での叙任の儀を経て晴れて“聖者の側付きの騎士”となる。今はまさにその儀式の途中、仰々しい聖騎士団の刻印が入った鎧に身を包み名乗りを上げようとしているところで。
ステンドグラスから入り込む正午の光は彼の髪の金色を煌めかせている。鮮やかな紫色の瞳には見覚えがあった。自身が仕えることになる“聖者さま”について調べているときに、ふと思い出した学生時代の友人だ。聖者なんて厳格な印象とはかけ離れていたために、同姓同名の別人だと結論付けてそうそうに頭の片隅に追いやってしまった彼の紫色。数秒、されど数秒。想像だにしない人物の登場に不自然に足を止めてしまっていたことに思い至れば、自然を装ってその場に膝を付いて何とか口上を述べて。彼が自分の両肩を長剣の平で叩き、受け入れる言葉を告げれば儀式はすぐに終わる。色々と話をするのはそれからだ )
……っ、不肖、ジークベルト・ヴィーツェル。貴方様の剣となり、盾となることをお許しください。
(/お待たせいたしました!
取り敢えず公の場、ということでそれっぽい儀式があるということにしてしまいました。詳しい内容はあまり考えていないので儀式に関してはさっくり流していただければと。
初回文で少々張り切ってしまいましたが、蛇足な説明文が殆どを占めておりますので次回からはもう少し短くなるかと思われます。返信は必要な部分だけ拾って回してくださいませ…!
それでは改めまして、どうぞお相手よろしくお願いします。お互いに楽しくやりとりをさせていただければ幸いです!)
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