クロード 2020-02-24 02:16:52 |
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(待っている間少し手持ち無沙汰を感じて、右手で髪を無造作に撫で付け、何気なく視線をやった窓の向こうには、薔薇の花園が広がる。早春の柔らかな陽射しが降り注ぐ庭園を眺めていればドアが開いて、そちらに首を巡らせれば、麗しい少年が、まるで少女のような装いに。満足げに息を吐き)ほう…よく似合うではないか。いいだろう。ルロイ、食事を持て。俺には紅茶だ(オートマタは一礼して去っていく。ほどなくしてワゴンを運んできて、室内のテーブルへ。柔らかく煮込まれた野菜と肉がたっぷり入った温かいスープと、パンとミルクが配膳され、悪魔たる主人には香り高い紅茶が用意されて)ずいぶん長いこと城門に繋がれていたようだ。食べぬと体力が持たない。さぁ、食べろ(それだけ告げると木の椅子にどさりと座り、ティーカップを口に運びはじめて)
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