きらきら

夜空が消えたのは、つい昨日のことだ。
人々は驚いた。ざわざわとした話し声。声に掻き消される声。人々は混乱していた。
夜空が消えたので、眠れなくなった。一日中明るい。目を閉じようにも、光がぼんやりと照らす。決して暗くはない。
アイマスクが飛ぶように売れた。どんどん店から消えた。タオルや布も売れた。アイマスクの代わりだと言う。
でも誰も、消えた夜空を見なかった。夜空は消えたままだった。煌々と照らす太陽にだけ、怒りを示した。
だからだと僕は思う。夜空は見て欲しかっただけだと。注目を浴びるのは太陽。太陽を隠す雲。夜空は視界にない。
夜空が消えた。つい、一昨日の話だ。