笊曹徽/ギル/マナ 2020-01-18 19:33:09 |
通報 |
《かのんちゃんの前世の本当の話編》
(前の文はあくまで絵本の中ではという設定です)
かのんは昔はとある国の女神だった。でもその国は理不尽で、いじめとか怖い事件とかが普通にあって、動物や植物の事を全く考えてない最悪な国だった。人見知りの子、内気な子、暗い子等目を付けられやすい子は特にいじめられたり悪口を言われたりする立場でとっても怖い国だった。早く言えば、物騒で治安の悪い国。かのんは女神だった故にいじめられたりはされなかったが、友達は1人もいなくて誰からも相手にされない誰も必要としてくれない女神だった。だからかのんは女神である証の女神専用の魔法は貰えなくて、姿を見せられたり消したりも出来なかった。女神は神様みたいな存在でみんなからは頼られないといけないのに、かのんはそれどころか友達って言える人がいなかったから。もちろん動物の友達はたくさんいたのだが、当然のように女神の証は貰えなかった。それに何より国のみんなは動物は邪魔者としか思っておらず、動物を虐待したりお金を稼ぐための道具にしたりそういう事を普通にしていたので女神の証はやっぱり貰えなかった。ちなみに酷い時には、人間の子供もお金を稼ぐための道具にしてる人もいたらしい。そんな国で、かのんは女神をやっていたのだ。というか、知らないと思う。そういう感じでかのんは絶望した表情で、毎日を過ごしていたのです。でもそんな時、かのんの唯一の友達であり1番最初の友達と会った。最初はかのんは警戒していたが徐々に仲良くなっていき、やがて親友になったのです。あの日が来るまでは。それは仲良く遊んでいたある雪の日、友達が来てくれなかったのだ。いくら待っても。でもかのんはその時は、まぁこんな雪の日だから風邪でも引いたのかなと少し心配するぐらい。そして次の日。友達は、今日もかのんの所に来てくれなかった。かのんは、風邪は結構続くからねと思っていた。でも次の日、また次の日、いくら待っても友達は来ない。辺りをキョロキョロしたり探しに行っても1週間、1ヶ月、1年、5年、ずっとずっと友達は来なかった。そう。かのんの友達はあの雪の日に、ある事件に巻き込まれてしまい死んでいたのだ。それをかのんが知るのは、もっと先の話だが。そしてかのんに生まれかわってもしその友達の生まれかわりに会えたらその友達に感謝したいし、同じような人見知りの子がいたら導いてあげたいと思っているのです。それにもう二度あんな事がないように友達は絶対守るという感情を持って、生きるのでした。
トピック検索 |