笊曹徽/ギル/マナ 2020-01-18 19:33:09 |
|
通報 |
龍の親友、紀一との過去を投下します
番外編では生きてますが本編では....。
紀一は元々内気な子で、他の子たちからいじめられていた。
子供たちの輪から孤立してひとり海を眺めていた彼に龍が声を掛け、そこから彼らは仲良くなり始める。
龍は紀一に剣術を、そして紀一は龍に漁を教え、大人たちに呆れられるほどいつも一緒に行動した。
紀一へのいじめは彼が大きくなってからも止まず、彼はそれにうんざりしていたが、龍にだけは完璧に気を許せるようになっていた。
彼らが16歳の頃村を大嵐が襲ったが、龍は村人たちを救うため外に出ていた。
そして一通り救助が終わった後、一人居ないことに気づく。そしてそれが紀一だった。
紀一は嵐にも関わらず外で船の修繕をしていた。
それは自分のものではなく、紀一をいじめていた他の男の船。
その男も紀一も嵐が来ることは知っていたが、それを分かった上で男は紀一に船を修理させたのだ。
結果紀一は倒壊した小屋とともに流されて、龍に救助されたときはもう瀕死の状態だった。
龍に抱えられながら村へ帰る際、彼はたった一言「ごめんな龍」とだけ呟き、そのまま龍の腕の中で息絶えた。
そのことがあってから時々龍は、海を眺めに行ったあとずぶ濡れになって帰ってくることがある。
| トピック検索 |