Statice / 〆

そうか、同じ気持ちだったなら嬉しい。
.......っと汚れちまったな。
（ レイラの会いたかったという言葉と可愛らしく頬を染める様子に愛おしさが溢れ、レイラを抱く腕に更に力が入りかけたが苦しそうな眉間の皺にぐっと堪えて。名残惜しそうに銀の髪をふわふわと梳くように撫でながら体勢を起こすと、にんまりと上記と頷いて。それからはっ、と振り向き落としたプレゼントを拾い上げながら、中身が心配になる強さでバシバシと叩き。最後のグレーの毛並みと黄のガラス玉の目が美しいクマのぬいぐるみも気の毒なほど叩いたあとくるりと向き直り。その精悍な顔に屈託のない笑みを浮かべて差し出したバラの花束は、オスヴァルトの腕にあった時はそこまで大きくは見えなかったが、レイラの首元まで覆い隠すほどもあって。花の繊細さなど少しもわからないといった顔をして花束が似合うのは色男の特権か、とはいえ今まで何度か突き返された経験もあるのだと、自動的に今までの女性経験が貧弱ではないことも伝えてしまっていることに気づいているのかいないのか、愛おしそうに目元にシワを寄せて下記。）
世話が大変だって言われたこともあるが、受け取ってくれんなら1本でもいいんだ。
あとは俺が持って帰って世話するんだよ、それが枯れるまではレイラを思い出せるしな。