匿名 2019-12-30 14:35:22 |
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> 殺生院キアラ
きゃっ!? ────あ、
( さて食堂へ着いたことだし目的のモノを作るとしよう。牛乳を少し多目に入れて砂糖は入れず大さじひとつ程度のハチミツ、レンジで簡単に温めてホッと一息つこう。シナモンを少し入れて風味付けてもいいかもしれないが寝る前にしては贅沢すぎやしないだろうか、と簡単な作成手順を反復しながらどのカップを使おうかと悩んでいれば、撫でるような艶かしい声色が近距離の耳に触れ、驚きの声と肩を上げて。ゾワゾワとせり上がるなにかを抑えるように身を縮こませ振り替えれば、其処にいたのは── )
キアラ、さん……?
( 闇に浮かぶ金色の三日月が二つ。しんと静かな宵に浮かぶそれらのその冴え渡る美しさに見惚れ肩の力が抜けていく。見惚れているのだ、ありもしない筈の月に、かつての観測所でも見ることが叶わなかったあの月に。束の間、三日月の正体は声の主であると気付き、彼女の名前を唇から溢す。…………はて、そんなサーヴァントは召喚していただろうか。殺生院キアラ、何処のどの様な英霊だっただろうか。本当に彼女は己のサーヴァントであったか。この場に居るのだし、名前も宝具も知っている、マスターとサーヴァントの繋がりも彼女から感じ取れる。だと云うのに彼女を召喚した記憶も、彼女と縁を結んだ経緯もまるで思い出せず、わだかまりを抱えたまま金色の双眸を見上げ…… )
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> アビゲイル・ウィリアムズ
────ッ!?
( 食堂の扉を潜った先、薄暗い光に照らされた暗い影が目に入り数歩後ずさる。かつてはお伽噺だと思っていた魔術が日常になってしまった現在、怨霊の類いも "其処にいるもの" と云う認識に変わっていて。時間もあいまってそれらを連想すれば、体は反射的に畏怖を抱き拒絶反応を取ってしまった。下級のモノであれば己でも対処できるだろうが、失敗して大事に至っても困り物。起きているであろうサーヴァントを数名思い浮かべ、いつでも呼べるようにと令呪が宿る右手を握り締め様子を伺う。しかし此方に襲いかかる気配もなければ、そもそもその場から動き出さない様子に疑念を抱き目を凝らしてみてみれば、闇の中に照らされていたのはまだあどけなさの残る少女アビゲイルで、此方に小さく控えめに手を振っていた。 )
あれ、アビー? どうしたの、こんな時間に。
( 正体が分からず後ずさってしまったことを申し訳なく思い、手を上げて返し。恐怖が支配していた故か、はては聞かせる気の無い唯の独り言なのかもしれないが、呟かれた言葉の殆どを聞き取れずで、ポツンと座る姿を見てしまえば心配そうに駆け寄り優しく上記を述べる。先ほどまでの恐怖は何処へやら。今はただ彼女の側に居てあげたいと云う思いが先行し、座るアビーに目線が合うように隣にしゃがめば、小首を傾げて返答を待ち…… )
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