匿名 2019-12-30 14:35:22 |
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>>殺生院キアラ
(己の身を包む冷たい闇に微笑みを人の心には光を指し示す助の言葉を。凛として静かな夜闇に同化するひとつの存在、ぼんやりとした夜行ライトに照らされて無機質に広がる白い空間にて“ 人間とはなんたるものか ”見るだけでは簡易に見えるその綴りに深く錯乱された文字の序列にて深く息をつくともはや興味が失せてしまった項目にて書物を読みはするものの目を追いつかせるだけという暇潰しの作業にて長い夜の時間を潰そうとしていた。人間を愛し全てを理解している私には過ぎた事…結論の出た内容につまらない時間とは何をしても数秒数分がまるで何時間何年と感じてしまう程に窮屈でなんの得を産まず人生の中で最も余分なこの今を如何にどう過ごすかについて己の脳みそは歯車を回転させるも、出てくるのは溜息だけ。考えあぐねる矢先に手元にある鈍器の如く分厚いそれに手を出していたのだがそれすらも皆無になったたった今、その場を離れ行き場もなく彷徨う人通りの少なくひんやりとした空気が時折肌を掠め、静かに響く足音だけが支配する空間にて前方より現れた人物は例えるならば棚からぼたもち、良きもせず今に適切な彼女はふらりと食堂へと引き寄せられている。なにやら探す素振りを見せる相手の背後そろりと足音も無く現れた際のリアクションを思い描くとにんまりと目を細めて小さく耳元へと声を滑らせ)
「…ふふ、こんな夜更けまで起きているとは悪い子ですね。夜闇に常時たオオカミは目の前にまんまと現れた兎などペロリと平らげてしまいますよ、」
>>アビゲイル・ウィリアムズ
(夜は嫌な夢を見せてくる、深い色を纏いながら確実に己の足元へと近付く闇はきっと何があろうと逃げる事を良しとはしない。まるで其れが罪と言いたげに冷たくのしかかる感覚だけが全てを飲み込み眠ろうと瞼を閉じても一向に現れない睡魔だけが今だけは恨めしく何の変哲もない屋根を見つめ続けるのにもそろそろ限界が来ており、「…夜は嫌い、一人も嫌。」呟かれた言葉は今の心情を色濃く型取り足取り重くなんとか辿り着いた食堂にて静かに椅子に鎮座しているのだが僅かに灯された明るさに自身だけが浮かび上がるように照らされて未だ周りに蔓延る闇にじっと目を向けて恐怖心に耐えるのみ。朝になれば人で溢れかえるこの場所も時計の針が刻む時間が過ぎるまではまるで魔獣に支配された暗い密林同様の畏怖を匂わせておりもはや座っているこの場所から動けずにいるのだ、助けを呼ぶ事も出来ず朝になる迄耐え凌ごうと決心した矢先聞こえてきた足音に肩を跳ねさせるときょとりと向けた目線の先。段々とはっきりしてきた相手の姿に言葉を零し)
「…えっと、マスターなのよね?こんな時間に会えるなんて。私はきっと幸福なのだわ…きっと、」
(力無さげに振り絞るだけの声色は静かに空間の一部として消えていく、嬉しそうに下げられた眉に遠慮気味に振られた手にそっと笑みを添えて。)
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