ほら、やっぱりな。お嬢、風邪引いたらもう俺は看病できねーんだからな。自己管理くらいしろよ。 ( 言わんこっちゃない、と不機嫌そうな様子で眉間に皺を寄せてふいっと視線を外せば、すぐに自分の上着を脱いで彼女にかけてやり。一瞬憂いを帯びた表情で瞳を揺らすも、いつもの調子で手厳しい言葉を述べながら「──茉莉奈」とさり気なさを装って声をかけると唇を重ねて )