……(汗ばんだ手のひらで再度固くギり、とフェンス握り締めては、張り詰めた表情で下を一瞥、背筋を走る悪寒と恐怖を誤魔化すようにわざと口角を上げてみせ。鋭く脈打つ心臓に空気を送り込むように深く呼吸し息を落ち着かせては、口内に溜まる生唾を乾いた喉元に押込み。全身から力を抜いてそのまま闇の広がる眼前へと倒れ込んで。) そうか、それならば良かった。 ああ、あんたにもまた会えたら良いな、マルドゥークさんよ。