匿名 2019-11-28 13:32:08 |
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>>アビゲイル・ウィリアムズ
「────暗い儚い闇い、夜の闇より深い闇。星空も月も太陽も全て全て全て…呑み込んでしまえたらいいのに。」
(特に過ぎた消灯時間、きっと大好きな彼は今は夢の中に居るのだろう。施設内を忙しなく動くスタッフも戦闘へと勤しむサーヴァント達も皆が寝静まったそんな夜、外から除くのは月光なんてものじゃない轟々と吹雪を興す景色だけだった。如何して夜になっても眠れないの、自然と落ちるはずの瞼は開かれ昼間の明るい自分は何処かへと行ってしまったと言うのに。宙に浮く足はこれ以上進む事を拒み血色の失せた肌と髪は無造作に床へと散らばって窓の外を食い入るようにして朱を灯した瞳を向けてると細い腕でその身体を抱き締める。この時間が何よりも嫌いなのに…楽しいお喋りを沢山したい、甘いパンケーキを沢山食べて大好きなお友達と笑い合いたい。そんなごく普通の少女としての日常を望んでいたかったのに、闇に包まれた憂鬱な心は何故だがそれ以上の楽しみさへも否定してくるのだ。自信を取り巻く影だけがこの弱い部分を包み込み光に当たっても決して溶けてしまわないようにぐるりぐるりと廻って行く「…悪い子だわ。」そんな言葉を呟いて、周りに蠢く醜い足を無造作に揺り動かしていた。)
>>ギルガメッシュ
(頭が痛い、視界が霞む。咄嗟に握り締めた己の掌で紙製の何かが乾いた音を立てる「…流石に限界か。」静かに呟いた言葉はこの薄暗い空間では何処までもこだまし、朦朧とする脳へと容赦なく突き刺さってくるのだ。眉間に寄せられた皺に軽く指で摘むと開かれた本を閉じ腰を据えた椅子へと深く体重を掛ける。一体何時間此処に居たのか、カルデアの敷地内に設立する図書館にて書物を読み漁ること何十時間。勿論その間にも周回やらレイシフトとやらにも駆り出され、それに加えてダヴィンチの元で管理者として仕事もこなしながらと少なからず取っていた睡眠時間とやらも全て費やしこの場に篭っていたのだ。ウルクの王たるものこの程度の徹夜造作もないと鷹を括ったのが運の尽きか、鐘の鳴り響く様な波を要するこの痛みに流石にやりすぎたと後悔の念が拭えず眼の下にくっきりと刻まれた隈は傲慢たる王の貫禄を軽減させる要因となっていた。痛みを抱え席を立つ、いや立とうとしたのだ「…ッ!我とした事が、」霞む視界にはどうにもぼんやりとしか映らなかったが確かに地面へと片膝をついていて。)
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