あの日の少年 2019-11-23 00:09:49 |
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んー…まあ、ぼちぼち。俺の方は別に大丈夫だから茉由姉は自分の心配だけしたら?
(なんとも幸せそうな顔で隣を歩く相手を見ていると、こんな些細なことで喜んでくれるのなら当時の自分には難しいことだったかもしれないがずっと一緒に登校していれば良かったなとそんな風に思って。既にこれが夢なのか現実なのか区別がつかないところまで来てしまっているが、もしこのまま義姉が生きているこの世界で生きていくことになれば自分は再び中学の勉強をすることになるのかと相手の言葉で思い出し、流石に今の自分なら余裕だろうと楽観的に考えれば相手は自分のことを優先するよう気を回して。ついつい無意識に真面目さを発揮してネクタイを締め直してしまったが、これまでの自分ならば確かにこんなことはしなかったなと自らの失態に気づき「…別に、ただ茉由姉にやらせたらいつも苦しいぐらいに締めつけてくるから自分でやった方がマシだと思っただけだし…」身嗜みに対して相手があれこれ言ってくるのは今日に始まったことではないため、今日に限ってそんなことを言うのも少し変だが他に上手い言い訳も思いつかずそう答えてはバツが悪そうに顔を背けて)
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