碧棺左馬刻 2019-11-14 07:21:36 |
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「お前もつくづく馬鹿なヤツだな、俺様相手に何でもしますって言うからにはその体と命差し出すっていう意味だぜ…、」
(一向にしおらしい態度しか見せないのはなんとも退屈だが従順な素直さだけは褒めてやる。恐怖に染まるその表情もそこら辺の奴らとは少し違い加虐心が刺激されるその無防備なそいつに自然と自身の下唇を野獣らしく舐め、掴んだ手に更に力を込めてしまう。大事な材料気絶させちまうとこだった、空中なのに関わらず即座に離した手と地面へと落ちる相手の今度は横暴にも前髪を鷲掴みしてやると引き上がった口角はそのままに顔と顔を引き寄せて「…うっし、じゃあお前その体で払えや。俺様の事務所とかその他もろもろ教えてやる、」横暴なヤクザはそう言い退けると事務所の場所と自分の名前が載った名刺を一つ投げやり、「明日のこの時間帯に此処に来い、逃げたらどうなるか分かるよな?…精々覚悟して来るこった。」と片手を振りながらその場を颯爽に去っていく、残ったのは繁華街のざわめきとタバコの残り香のみだった。
─────後日、最低限の物しか設置されていない無機質な事務所。一体何人の人間が此処へ連れられ地面へと額を押し付けたかは梅雨知らず、中央に置かれたデスクに自然と足を乗せてタバコを蒸すヤクザのボスはリーマンが入ってくるであろう扉だけを見つめていた。…新しい玩具見つけちまったな、ご機嫌にも吹いた煙を部屋へと錯乱させると天上を見上げており。)
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