(しおちゃんの小さな温かい手をきゅっと握りしめて マンションを出ると、苦くてマズイものが詰めこまれた自分の部屋を一瞬だけ振り返り そのあとは二度と顧みることなくその場を歩み去り 通りに出るとすぐにタクシーを拾い、ふたりで後ろの座席に並んで座って) 空港まで