暴君主人 2019-10-21 19:41:20 |
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.......そんなつもりは。出過ぎた真似でした。
( 呟きの直後にノックして遅い、と言われればもう呼ばれる前から入るしかないだろう、そうしたところで何かしら苦言をつけられるのだから、これはただの いちゃもん だと判断し涼しい顔で「それは失礼いたしました。」と流せる程度には主人の我儘には慣れていて。自分に対してならばかなり手放しで褒めているに近いケーキへの言葉に、内心ほっとしつつ、甘味好きは子供の頃からお変わりないと微笑ましい気持ちになって穏やかな笑みを浮かべながら錦の前に膝をつきローテーブルを用意し鮮やかな手つきで給仕しはじめ。お節介とはわかっていながら口にした提案に急転した主人の機嫌にビクリと一瞬給仕の手を止めて、謝罪の言葉を口にしながら再開するも手つきに先程までの鮮やかさはなく。普段より少しぎこちない動きで給仕しながら、ほかの話題をと脳内を掻き回し。やっと思いついたのはある小包で、主人宛に届いた物は安全を確認してから渡すのが通例で、錦の部屋を尋ねる直前にまだチェック途中だった膨大な郵便物の中に、自分に注文させた洋書らしきつつみがあったことを思い出し。)
そうだ.......先程、錦様が以前注文されていた本が届きました。持ってこさせましょうか。
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