とくめい 2019-09-25 09:21:08 |
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歌仙:
…きみが、買い出しに?随分と珍しいな…。
いいや、構わないよ。特に用もなく暇をしていたところだからね。
( 彼女の口から出た言葉に思わず翠の瞳を丸くし、半ば無意識に復唱を。政府からの呼び出し以外では滅多に外へと足を運ばない彼女が、自主的に買い出しとは。その状況に僅かの興味と多大な心配が湧き、苦笑を浮かべ一歩下がる主人に柔和な笑みと頷きを返し。自分がここで断って、一人ででも行かれたら大変だ。生真面目ではあるが抜けている面も多い彼女に頼られたのならば、初期刀として応えなくては。何処か誇らしげに肩の力を抜き。しかし頼られるのは歓迎だが、どうして己なのだろうか。後ろ手に部屋の襖を閉め、純粋な疑問に首を傾げ。)
燭台切には何か用事が?真っ先に近侍に頼むものだと思っていたよ。
霖:
わ、っ────!い、いったぁ…。
( 再び戸を閉めると、ふっと気が抜け布団へと身を埋め。先日昼間の内に干しておいたため、ふかふかと柔らかく身体を包んでくれる。それだけで既に眠気を誘い、もう一度眠りに落ちてしまおうかと重い瞼を下ろし。寝ている間は何も考えなくて良い。どうせ昼前には自然に眼が覚めるだろう、それまで暫しの休息を──そう思った瞬間、唐突に戸が開かれ思わず反射的に跳ね起き、鈍い音が広がり頭を押さえ。じわじわと広がる痛みに涙を滲ませ、情けなく表情を歪めて彼の方を見詰め。それでも、矢張り彼とは余り離したくはない。きっとこの事を伝えれば、更に心配をかけ負担になってしまうだろう。拗ねた子供のように寝具へと顔を埋め、居心地悪く思いながら身動ぎを。)
…昔から、落ち込んだ時は押入れなの。
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