とくめい 2019-09-25 09:21:08 |
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燭台切:
──…主?何処か出掛けるのかい?
( 諸用を済ませ、知己であった刀剣の部屋から出ると、前方に主人の姿を目に捉え。ここ数週間は業務が特に多く、執務室に籠ることも多かったため、何処か安堵を覚えて。手に財布を持っていることに気付くと、小首を傾げて。万屋にでも行くのだろうか。本日の業務は全て済ませたのだとしたら特に何も言うことはないが、それなら己も同伴しようかと小走りで彼女の前へと回り込み、声を掛けて。何か入り用が多いのなら荷物持ちも必要だろう。首を傾げて一先ずは確認を。)
霖:
…ううん、ちょっと違う。襲われるかもしれないけど、心配はない、だね。
( 彼自身の切れ味の鋭さと美しさを良く現した蛇の目に射抜かれ、竦むこともなく瞳を揺らし、溶けた視線を彼へと送り。見下ろしているのは此方の筈なのに、それを全く感じさせない力強い雰囲気に只管心を惹かれてしまう。果たしてこの感情は、眠気で正常な判断力が欠如しているだけなのだろうか。僅かに口許を緩め、頬の輪郭を指先で辿りながら口を開き。彼を男性として見ていない筈がない。寧ろ自分の中の理想の男性はいつまで経っても彼一人であり、今こうして触れ合えている状況が幸せで仕方ない。だからと言って据え膳となる程肝が座っているわけでもないが。へにゃり、気の抜けた笑みを浮かべて。)
───ねえ、もう本当に結婚できる歳なんだよ。
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