───月夜に浮かぶ、 ( 〆 ) 

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とくめい  2019-09-25 09:21:08 
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  • No.82 by 日和 / 膝丸  2019-10-10 01:27:07 



→ 日和

ええと、書類は片付けたし、遠征部隊は見送ったし、日課も大体終わってるはずだから…──よし。
( 彼との約束から二週間程が過ぎた今日。普段より比較的仕事量が少ないからと早朝から張り切って日課をこなし、テキパキと書類を纏め、今し方部隊を遠征に向かわせた所で。執務室にて業務が大方終わった事を指折り確認した後、満足そうに腰を上げて洋菓子を作る時間が出来たとほっと表情を緩め。あの日以来、業務に追われてのんびり過ごす事が出来なかった。故に、彼との約束を中々果たせず思い悩んでいたのだが、この日漸く時間を空ける事に成功し。早速足りない材料の買い足しをと財布を持って執務室を出ては、外出する事を近侍である彼に伝えておこうと姿を探して回り )


→ 膝丸

主、──…相手が俺であれば、何をしようが襲われる心配もない、と?
( くぐもった拙い言葉と、官能的に響いたリップ音のせいか、まだ成人にも満たない筈の彼女が色っぽく見えてしまう。昔とは全く違うと、それを充分に理解した上で共寝に挑んだのだが、こうまで彼女に翻弄されてしまっては示しがつかない。忘れたなどと述べる彼女を咎める為、眉間に皺を寄せて口を開いたものの、彼女の手により視界が良好になった途端、意味深な発言を耳にすれば一度口を噤み。彼女にとって、己の存在とは何なのだろう。昔は結婚するとまで言われる程に懐かれていたわけだが、過去は過去、現在の彼女が同じ気持ちでいるわけがない。ならば親戚のお兄さんの様な感覚だろうか。考える程に湧いてくる苛立ちを無理矢理に抑え込み、彼女の白く細い首に手を滑らせては、無意識に鋭さを増した眼光でじっと見据え )

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