とくめい 2019-09-25 09:21:08 |
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燭台切:
…主が?駄目だよ、それで君が火傷でもしたら大変だろう?厨は危ないんだよ。
( 自らの分の茶を注ぎ、甘みの深い甘露を口の含み。温かいそれを嚥下すると、何やら声色を明るくした主人の声に其方へと視線を向け。爛々とした様子で問いを掛ける姿は楽しげで愛らしいが、余り二つ返事で頷ける内容ではない。表情を顰め、首を傾げる。己が顕現してからというもの、彼女が厨に立ち料理を振る舞うことなどあっただろうか。そも食に対して興味関心も薄いような彼女が、だ。小動物を宥めるような落ち着いた声色で断りを告げると、悪戯な子を軽く叱り。茶器を盆へと戻し、指を立てるその手を取って優しく撫で。)
霖:
ふふ、眠そうに見える?…でも、眠っちゃったら貴方とお話できないから。
( 彼の穏やかな表情が目に入ると此方も自然と気が解け、促されるままに座布団へと腰を下ろし。与えられた忠告に肩を竦め、自身を戒めるように掌で頬をぺちぺちと叩き、背筋を伸ばし。赴任した頃から考え随分と気の置けない相手にはなったが、矢張り主人として情けない姿を見せたくないというのは変わらない。彼の前で睡魔に負け転寝をしてしまう方が情けないかもしれないが。口を閉じかけるが、これでは無理矢理布団に押し込まれてしまうかもしれない。少しばかり眠くても、彼と共に過ごす程度の余裕はある。どうにか押し切れないかと僅かな時間で考え、付け焼き刃を手に彼を向き。)
───それなら、一緒に寝ちゃおうか。ほら、昔はよく同じお布団で寝たよね?
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