とくめい 2019-09-25 09:21:08 |
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→ 日和
そう、なの?ええと…うん、分かった。手を焼かせないように頑張ります。
( 空いた手を包む一回り大きな手の温もりに口元を緩め。此方からも軽い力で握り返すものの、同様に首を傾けた彼からの言葉にはゆっくりと瞬きを繰り返し。普段無理をしているつもりはないのだが、周りにはそう見えていたのだろうか。仕事が立て込んで休む暇がなくとも、彼等の事を思えば負担に感じる事もない。頑張り過ぎだという自覚もそこそこに傾けていた首を唸らせては、一先ず食事と睡眠の管理さえ自分で出来れば彼が気に掛ける事も減るだろう、なんて考えと共に頷いて見せ。次いではっとした様に小さく声を上げると、握った手をゆらゆらと揺らしながら緩く笑み )
あ、勿論、君が甘えるのはいいからね。疲れたらよしよししてあげる。
→ 髭切
──…やあ、主。起きたのかい?
( 朝食を済ませ、出陣の予定も内番もなく自室にて暇を持て余していたところ、何処か消沈した弟から近侍変更を言い渡されたのが数刻前。近頃親密な様子であっただけに何かあったのかと邪推したものの、特に喧嘩等をした様には見えない。二人の問題であれば深く探りを入れるつもりはないが、彼の兄として心配もある。そんな懸念を抱きつつも一先ずは払拭し、弟に準備を手伝われながら荷物を纏め、執務室の隣にある近侍部屋へと移動し。先に軽く荷物を整理してから主人に挨拶をと腰を下ろしたところで、不意に隔てた襖が開かれては目を丸め。寝起き故か呂律の回っていない彼女に視線を向けると、ゆるりと立ち上がりながら弟の名を出す主人へにこりと笑みを )
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