とくめい 2019-09-25 09:21:08 |
通報 |
燭台切:
参ったな、甘やかしてるつもりはないんだけどね。
( こっそりと彼女の方へと目を配り、思考している様子を眺めて。口内に残ったココアパウダーを舌で転がし、甘い味を広げながらも主人の次に発する言葉を考えて肩を竦め。視界の人影が動いたことで顔を上げ、此方を覗き込む大きな瞳とかちりと視線が噛み合い。ぱちりと瞬きをしてからその後の決断を聞き、思わずまた苦笑を浮かべ。彼女の空いた手をそっと取ると柔く握り、此方も返すように首を傾け。苦笑を柔らかいものへと変えると、金の瞳をそっと細めて。)
じゃあ、君も無理しすぎないこと。好きだから、っていうのも勿論だけど、主が頑張りすぎるからこっちも甘やかしちゃうんだよ。
霖:
────…ん、………。
( 部屋へと戻ってからすぐ、不調を訴える身体の声に従いすぐに布団へと身を沈め。先の彼との触れ合いを想起し、枕を胸に抱いて声なく悶えていたのはどれ程続いたのだったか、気付けば睡魔に誘われていたらしい。ゆっくりと睫毛を上げて視界に光を取り入れ、小さく溜息を。頭痛は少しは治っただろうか。重たげに身を起こし、手櫛で髪を整えて。きっと彼も心配していることだろう。寝起きのぼんやりとした思考のまま寝具から出、よたりと傾きながら隣室の襖へと手を掛け引き、目を弱く擦りながら縺れた舌を動かし。)
……ひざまる、起きたから、…。
トピック検索 |