とくめい 2019-09-25 09:21:08 |
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→ 日和
だって今更着飾っても、…っ──わ、分かっ、もう何でもいい、から……キス、いっぱい、やめてよぉ…。
( まだ年若いとはいえ二十代半ば、慎みある衣服を求めてしまうのは仕方のない事だろう。首を傾げる彼に再度腰を抱き寄せられながら苦笑を滲ませ、やはり女性らしい格好は苦手だと首を振る。しかし一つ、二つ…と顔中に幾度となく口付けを降らせ始めた彼の行動には瞳を揺らし。何故何度もキスをするのかと狼狽しながら目を瞑り、きゅっと唇を結んで甘い行為に耐えるものの、徐々に羞恥も限界を迎え。与えられる側はどうにも向いてない。耳へ届く甘さを溶かした声に身を捩りつつ、口付けが止まるなりじわり、と生理的な涙が滲む目元を隠すよう顔を背け。あまりの恥ずかしさに部屋を飛び出したい衝動に駆られながら、密着した身体を離すべく彼の胸元を押し )
→ 膝丸
…是非そうしてくれ。
( 不安に駆られて悋気を起こしたらどうなるか、末席とはいえ一応は神様、人の子を隠すくらい容易く出来てしまう。無論、そこまでの事をするつもりなどないのだが、酷く己に縛り付けてしまいそうな予感はある。暴走の意味を分かり兼ねている彼女に曖昧な笑みを向け、子を宥める様に告げられた内容には僅かに目を丸くし。正直甘える事よりも、愛し子を甘やかしたいという欲の方が強いのだが、相手が彼女であれば甘やかされるのも悪くはない。満足げに息を零し、己だけに向けられた特別な約束を享受する。けれども主人の手を煩わせる事を望んでいるわけではなく、ある程度の忍耐力は備えておくべきだろう。少しずつ冷静さを取り戻し始めた思考に胸を撫で下ろしつつ、心を満たす様に彼女の柔髪へと鼻先を寄せ )
──主、次の近侍は兄者で良いのだな?
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