───月夜に浮かぶ、 ( 〆 )　

→ 日和

えっ、ど、どうしてそうなるの。燭台切のご飯、すごく美味しいよ…？
( 直ぐ側からはっきりと聞こえて来る溜息に、呆れられる様な身に覚えがあり過ぎる為に緩く笑んで誤魔化そうと。だが、少々強引に向かい合されたと同時に問われた内容には笑みも消え。何処か狼狽えた声音で肩に乗る相手の手を軽く握っては、何故そんな事を思うのだろうと眉を下げて真っ直ぐに見詰め。しかしそこでふと、自身も昼食を済ませていない事実に漸く思考が行き着けば、何をどう勘違いしたのか、すっかり食べた気になっていた自分に恥ずかしさが込み上げ視線をゆっくりと逸らし )
──…燭台切。その、ご飯食べようか。


→ 膝丸

いや、…別に責めているわけではないのだ。
( 己の登場により勢い良く上体を起こした主の反応を見て一つ瞬くも、彼女の窺う様な視線を受けると複雑そうに眉を寄せ。再顕現した時から薄々思っている事だが、自分は彼女に苦手意識を持たれている気がしてならず。どうしたものかと内心ではすっかり意気消沈するものの、それを表に出す事はなく。普段通りの対応を心掛けながら彼女の元へ歩み寄り。側へと片膝をついて腰を落としては、相手の頬に残る畳の跡を指先でそっと撫で伸ばしつつ、六振りの男士を顕現した後に纏めたのであろう書類へ視線を向け )
疲れているのだろう？少し休憩してはどうだ、主。