とくめい 2019-09-25 09:21:08 |
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歌仙:
きみが料理か、久しいね。それなら向こうだよ。
( 彼女の口から出た洋菓子の単語に目を見開き、まだこの本丸が出来た当時のことを思い出すと懐かしさに笑みを浮かべ。手伝ってやりたいところだが、洋菓子はどうも己の領分ではない。そも曖昧な関係の異性に送る菓子は一人で作るべきだろう。一人で頷くと、彼女の腕を引いて店へと歩を進め。その最中、彼女の視線が先程から定まらないことに気付く小首を傾げるが、すぐに合点がいき。ここへ足を運ぶのも随分と珍しい彼女のこと、きっと色々な店に興味があるのだろう。それに気付いて歩調を緩めると、己も辺りを見回し。)
主、何か買ってあげようか。きみが着飾れば、きっと彼も喜ぶと思うけどね。
霖:
……私なら、どっちも好き?
( 自身の下らない質問に対しても真摯に受け取り思考に耽ってくれる彼の姿に目を細め。こんな相手に幼少期に出会い初恋を奪われたのなら、他の男性が目に入らないのも仕方ないのではないだろうか。想い人への好意に胸を暖めながら返事を待っていれば、予想外の答えに此方も幾度か瞬きを。主人に気を遣って言葉を濁したのか、それとも本心なのか。どちらにせよその返答に喜色を滲ませ、口許に弧を浮かべ。彼へと距離を詰めて見上げながら悪戯っぽく問いを投げ掛け、小首を傾げ。どうにか彼の口から「好き」と聞けないものだろうか、そのあかつきには目一杯揶揄するつもりなのに。)
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