inside 2019-09-05 22:49:07 |
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( 其れは目の前で引き起こった、今まさに凶悪な顔をした色素の抜いた白い畝った髪を揺らめかせながら不敵な笑みを浮かべた奴は俺に地獄を見せようとしていた。青い炎を操る所々皮膚が焼かれ、縫っている奇抜な姿の男と仮面を付けシルクハットを被ったマジシャンの様な姿の男。彼等は確かに俺達と手を組んでいた筈、それなのに彼の笑みはそれを感じさせない。友好的な顔とは決して言えない、それどころか真逆────己を保護していた筈のヒーローも小さい玉に青い炎と共に閉じ込められた様子。己を守る者は何も無い、そして手足を縛られている今現状。此処で俺は命を落としてしまうのか、生きていく中での地獄の日々を歩むことになるのか。彼の性格の悪さは重々承知だ、きっと後者であるだろう。嗚呼、せめてもう少し組長に恩返しをしたかったのに。そう覚悟を決めて目を瞑った時だった。 )
────僕が来た。
( そんな声が聞こえた時には目の前から光が差し込んだ────気がした、目を開けると闘い敗れた相手の後ろ姿...緑色のヒーロースーツに身を包み、己の計画の為に利用しようとしていた真っ白な髪をした小さな少女。壊理を背中に背負って、彼は現れた。思わず目を見開き見詰める、何をしにこんな所に来たのか。俺を救い出す為?...否、俺のような人間をヒーローが助ける筈が無い。何故、そう頭痛のする頭で考えるも答えは見つからない。そして彼は振り向き、己を見て呟いた。 )
...きっと、オールマイトならこうしてたから。
(!)もしあの時平和の象徴の後継者が敵との戦いで力尽きず助けに来ていた時の御話。
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