語 2019-08-19 18:00:54 |
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(病気の承認、並びに入院許可証発行していただきありがとうございます。ただいまよりカルテを記載いたしますので、最終審査をよろしくお願いします)
名前:紅城 慶(セキジョウ ケイ)
性別:男
年齢:45歳
性格:ぶっきらぼうだが面倒見がよい。普段はけだるげな感じでいるが、昔の話になるととても嫌がる。
【病名】出血凝宝石病
出血するとそこからザクロ石に似た凝固した結晶が溢れ出す。口の中を切れば口の中からザクロ石が零れ落ち、目が充血すれば目からザクロ石がこぼれ出す。見た目は美しいが、出血している本人からすれば、傷口から鋭い痛みを止血するまで味わい続けることになるため怪我をすることができない。
備考:
実は元軍人。幼いころから発症し隠し続けてきた。戦場では包帯で止血さえできれば包帯が汚れることもないので、無傷無敵不死なんて思われていたが、実際は宝石が傷口から出ようとするので、気の遠くなるような痛みに耐えていただけだった。戦争後、帰国できるが家族はみな居らず、土に返っていることに絶望。その場で症状が悪化し、大量の宝石を吐いたことにより出血多量で倒れこの病院に搬送。今は静かに隠居生活を送っているが、PTSD発症しているため、銃撃や爆撃に似た音を聞くとパニックを引き起こし、その場で発狂する。夜一人になる、暗闇が怖いため不眠症。一人夜遅くに缶コーヒーと煙草を咥えブラブラと院内を徘徊している姿がよく目撃される。ちなみに、昼夜が逆転しているので、昼はお気に入りの木の下で寝ている
ロルテ:
ふぅ…毎日、こうも平和すぎると、平和**起こしそうだぜ…
(バルコニーから星空を眺め、澄んだ夜の空気を肺いっぱいに吸い込みながら病院の自販機で買った缶コーヒーを口にふくむ。ここには、自分が経験してきた地獄のような光景やえぐり突き刺すような痛みも存在しない。ただどこまでも真っ白で優しい世界だ。手に持っていたタバコがジジジッと音を立てて燃えて落ちる。こんな体に毒にしかならない煙の塊を持っていることを看護婦にでもばれたら大目玉を食らう。でも、昔からの癖でやめられない。もたれかかっていた石造りの手すりにタバコを押し付けて火を消す)
さてと、うるさい看護婦に見つかる前にここからはなれるか…っつ…てぇ…
(その場から離れようとしたときに、どうやら缶コーヒーの飲み口で手を切ってしまったらしい。薄い傷口から本来なら流れるはずの液体ではなく、赤い血の色をした宝石のような小粒の結晶がパラパラと落ち、地面にぶつかるとカラカラ…と小さな音を立てた。傷口を軽く舐めて止血する。口の中に砂が入ったようにザラザラとした)
…くそっ…いつになりゃあ俺は退院できるんだよっ…!
(以上が患者のカルテとその記録です。入院承認をお待ちしております)
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