──ひと夏の恋の行方──【NL】

紗香 ( >50 )

あ、大丈夫です__ 紗香？
(後ろからどん、とぶつかられ、誰だよと思いながらも振り向けば、見覚えのある顔があり。少し大人びていたので初めは誰だか一瞬分からなかったものの喋ると昔のままで、幼馴染だと認識すれば「久しぶり。普通に声かけろよこれだから携帯依存症は 」 手元にあるｽﾏﾎに夢中で己にぶつかったのだろうと察し、余計な事を言ってしまう己も彼女と同様、喋ると昔のままだ。 )

里穂 ( >51 )

なんだ里穂かー。
(暑さに苛立ち眉間にしわを寄せて早歩きで帰っていると、石を蹴りながら歌を歌う女とすれ違い、小柄だという事で勝手に子供だと判断しており。石を蹴りながら歩くという行動は己もよく小学生の頃にしていた。すれ違ってすぐ話しかけてきた先程の彼女はまさかの幼馴染で、上記述べて足を止めれば「 このくそ暑いのによく歌なんか歌えるよ 」相変わらず元気だなあなんて思いながら。 )

雫 ( >52 )

雫久しぶり。お前俺のばあちゃんなみに声でかい
(立っているだけで汗が出てくる、これだから夏は嫌いだ。さっさと家に帰ろうと足早になると同時に向こうの方から聞こえてきた己を呼ぶ叫び声に驚き、この元気な声はあいつしかいないと確信し ぱっと目をやれば予想は的中。走ってくる彼女を見ながら 知らない人のふりをしてみようかと頭に浮かんだが いざ目の前に来ると無理で。 )