横浜に魅入られて

…おー、なかなか言うじゃねぇか。女で商売してるってことはあの先生とこのチャラホストと同業者ってことか。
(唯の馬の骨にしては少し活きがいい、大半の連中は媚び諂う顔をするかそれなりの反省の色を滲ませるかするのだが、目の前の此奴はどうやら己から行動した訳ではないのだと。白煙に焦りを揺るがす素振りも見せずにいる、やはりホストとなると肝が据わるのか怖気付くことも無いその姿に乾いた笑いを零して「…そりゃあ仕事上仕方なかったつうのはよく分かった。だけどな、意図が無かったにしろそれなりの責任ってのは形だけでも取ってもらわねぇと組長に面目が立たないんだよ。」…分かるよな？そう有無も言わせぬ口調で残りの煙を吐ききればその足先から頭のてっぺんまで品定めをする様にゆっくり見定めると口の端を持ち上げて、「そうさな、お前売りもんにしてるだけあって顔はいいからな。この俺様のもんになれや、金は請求しねぇ…その代わりその「体」寄越せ。」吸殻を机に押し付けやや乱暴に相手の前髪を掴み上げる、断ることは出来ないそれ程にこのヤクザは傲慢で欲張りなのだから。)