匿名 2019-08-09 18:27:09 |
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(横浜に建立するとある事務所。何処と無く人気を感じさせない異様な雰囲気を放つこの建物は、ここら一帯の住民からは遠巻きに恐れられているヤクザ絡みのある場所。堅気の人間が出入りする事は皆無、裏の仕事に身を投じる者たちがここぞと集まるこの場所が碧棺左馬刻の仕事場でもあった。今日の昼ぐらいだっただろうか下っ端の部下達が会話に挟んでいたこの話を聞くや否や直ぐに数人の奴らをその場に行かせたのだが、なんとも組長の娘がどこの誰かも知らない馬の骨に誑かされている…そんな聞くこちら側にしては厄介極まりない案件。唯の女に手を出すよりも面倒臭くタチが悪という事を、短気な脳では目の前に連れてきた後「話し合い」という圧倒的な圧をかけることにしようと思案したのが事の始まりで、いとも簡単に連行された相手の部屋に入るとその男にしては小綺麗な顔を睨みつけ「…テメェか、組長の身内に手を出した無謀者は。言っとくが知らなかったとか面白くねぇ言い訳は無しだかんな。堅気じゃねぇ人間に手を出したんだ…火傷程度で済まされると思うなよ。」地を這うような低い声で目の前の相対するソファーへと身を投げ、深く座り込む。相手の苦汁に歪むそんな表情を期待して吸っていたタバコの煙を空中へと、白い模様を描き消えていく様を見届け再び目線を向けた。)
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