ストーリーテラー 2019-07-18 18:33:50 |
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梅雨の六月。
一人の青年がバイク事故で総合病院に入院することになった。頭を強く打ち、脳に少なからずダメージを負った彼は二週間ほどICUにいて、そのご一般病棟に移った。
治療とリハビリのため長期入院が余儀なくされた彼の元に見舞いに来たのは数人の男女。彼らは青年の大学のサークル仲間である。
仲の良い彼らは暇を見つけては毎日のように青年の元に見舞いに来た。
そんなある日のこと。彼らの一人が顔を青くする。
小児病棟の横を通り過ぎたときに全身に鳥肌が立ち、後ろを振り向くと10歳も満たなさそうな少女を見たという。少女の体は透けていて、真っ直ぐにこちらを見ていたらしく、恐ろしくなって慌ててやってきたのだそうだった。
その話を聞いた青年は、同じ病室の患者から小児病棟にたまに現れる亡霊がいることを教えてもらったことを話す。
亡霊の話を聞いた彼らは、亡霊を見た一人以外それぞれ会ってみたいと好奇心と探究心を滾らせたのだった。
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