賢者アークエット 2019-07-16 19:33:40 |
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【 柳緑の騎士オズワルド / 第二要塞都市ソルブランカ- 門前 - 】
っ、なんて子だ…!くそ、嫁入り前の肌に傷をつけるのは、本意じゃねんだが…
( 肉の焼き爛れるにおいがした。何が焼けているかなど明白だろう。引火して炎の伝う1本の蔦に繋がる根を他の枝で器用に引き抜いて放り投げる。捕えられ、浮き上がっている彼女の真下から茨を生やし、左足の蔦の巻き付きに沿うように這わせた。清楚なロングスカートをぼろぼろに食い破ったそれは、身動ぎ一つでその柔肌に食い込むだろう )
あんの熱血ジジイめ、来られんならもっと早く来いってんだ!__ふん、置き土産だ、くらいやがれデカブツ!!
( 飛んできた叱責にぶつくさと文句を垂れながら、遂に両手を地について根の範囲を加速度的に拡大させる。地中を駆けるそれは件の魔族が作った割れ目を遂に乗り越え、彼の下に辿り着くことだろう。もし気付かれなければ、亀裂の魔を中心に直径7メートルの円上、突如として10本の樹木が、彼を阻み害さんと盛大に音をたてて立ちのぼるはずだ )
恩に着るぜ、セドの爺さん!…悪いな嬢ちゃん、しばらくはここでゆっくりしててくれよ
( 言うが早いか、四肢に繋がる無数の根を根性でぶちぶちと引きちぎる。巨木の方には魔力を惜しみなく注ぎ込んだためそれなりの時間動きを止めないだろうが、雷火の騎士の方は徐々に緩み、時を置かず消えてしまうだろう。この場を去るまでの時間稼ぎができればそれでいいので問題はない。両者の返事も聞かずに、秘奥の使用で消耗した体力を振り絞って弾丸のように飛び出していき )
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