>杞憂 ……見てたんなら聞いただろ、こいつが気に入らなかったからこいつを狙っただけだ。 (視線を夕焼けから動かし、ついと相手を見やる。姿形は人に近いが微かな気配が妖であると告げている……話しながら出てきたところを見るに敵意はないようだが、生憎と自分は他という存在を信用しない。人間ならば尚更、妖であっても、だ。相手にも伝わるよう警戒を僅かに滲ませて、手は刀の鞘に添えて様子を窺い)