グロリオサ 2019-05-28 07:30:30 ID:4661082a2 |
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>人魚姫
「ふむ、そうか…まあ私とて、元は
好奇心旺盛な少女であったはずだからな」
アリスはそこまで言うと、けらけらと笑う。
まるで自虐のように、儚く哀しく。
「…まあ、いい。お前も、旅に付いてくるか?
人は多い方が良い。良くも悪くもな」
アリスはその真っ白な手を人魚姫に差し出す。
>人魚姫
『わあ、きれいなおうた!』
赤ずきんはふと聞こえた音色に耳を澄ませる。
おばあちゃんの歌っていたお歌にそっくりだ。
優しくて、柔らかくて、オルゴールみたいに
綺麗なお歌。
だが今の彼女に鳴り響くものは、
冷たく、哀しく、激しい激情の歌だ。
「…赤ずきんの無邪気さは、時に狂気となる」
アリスは呟いた。
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