マフィアなわんこの非日常的日常！【創作なり／一対一募集】

（扉を開けて視線が合った瞬間、自分が何か言うよりも先に近付いた相手の腕が己を捕らえ。予想外の出来事に出す筈の声が喉の奥で詰まり、動きすら固まって。だが、首筋を擽る相手の毛先に、背に回る腕の確かな感触に身に入った力が次第に抜け。次いで間近で感じる匂いと服越しに伝わる体温に、心臓は緩やかにペースを早め、それは呼吸にも浅く影響を与え。けれどその苦しさも、上がる熱も妙に心地好く、思考を包んでいく多幸感にほんの少し瞳が蕩け。…もっと。ふらりと揺れた理性から覗いた、その欲求に自然と腕が相手の背に伸び。けれど、それが相手を捕らえる直前、聞こえた謝罪に目を見開き、火照った身が急速に冷えていくのに合わせて腕も垂れ下がり）

なん、で…
（何故、相手が謝るのか。頭を満たした疑問に掠れた細い声が洩れ、言い様の無い悔しさに似た感情が下げた両手に拳を作り。ああそうだ、謝るべきは自分だ。今一瞬でもそれを投げ出しかけた己に強く奥歯を噛み締めた後、微かに乱れた息を数度の深呼吸で整え、唇を告げる為の言葉の一文字目にゆっくりと変化させ）

ノア兄、っ…俺こそ、ごめん。俺…自分が恐くて、ノア兄の事、避けてたのに…ノア兄が、居なくなるのも嫌で、怖くて、痛くて…っ…それで、訳解んなくなって…
（まずは相手の名を、それから詫びを、心情を。ぽつりぽつりと言葉を紡いでいく度、また己を苛もうと胸を刺す得体の知れない恐れを堪えるように、作った握り拳の中に爪を立てて自らの掌に赤い線を付け。声に混じる震えを押さえ込まんと何度も言葉を区切っては息を吸い、溢れてしまいそうな多くの感情に視界も声も潤み滲むのを自覚しながら、それでも何とか最後にまた謝罪を告げて）

ノア兄、酷い事、して…っ…ごめんなさい…



（／もしそうなったら「仕事行け、伝染るぞ」って玄関先で追い返そうとするかもしれませんので、強引に押し入っちゃって下さい(笑)ふふ、そんな顔されたら「でも、嫌じゃねぇだろ？」ってまた付けちゃいますよ。ただその代わり、見えない所なら付けられるの好きそうですね、テッドの場合(笑)もしくはお互いの苦労が相乗して増える可能性も…(笑)いえいえ、ビティスも久し振りの触れ合いに喜んでいるので(笑)）