ビギナーさん 2019-05-25 19:18:04 |
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(初めてのキスを奪われてから数日。心臓や頬の熱さはすっかり鎮まったが、それでもふとした拍子にぶり返すあの日の感覚にそわそわとした妙な気分が胸に蟠り。それに加え、以前は何も感じる事は無かった相手の唇も、視界に入るだけでその重なった柔い感触が蘇り、己の頭を支配して心臓を跳ね上げ。その為か相手と会話はおろか、まともに視線すら合わせられなくなり、同じ屋根の下に住んでいるにも関わらず極力接触を避け。仕事場においても大半の指示は部下を経由し、自身は相手から離れた個室にて仕事を行い)
…あ。うん…お疲れ。えと…じゃあ俺、他に仕事あるから…あとよろしく、テッド
(しかし、だからと言って完全に相手を避ける事は叶わず、不意に掛かった声にぴしりと身が強張り。それまでテッドとの世間話で弛く笑んでいた顔も緊張し、けれども反射的にそちらへと視線を向けてしまえば、当然相手の姿が視界に映り。その幾らか赤い顔を視認した瞬間、脳裏に浮かんできたのはあの日の己を見上げる涙混じりの目。途端勢い良く視線を顔ごと真横に避け、何とか絞り出した細い声でもごもごと口を動かし。そのまま後をテッドに押し付けると、自身は踵を返し今来た道を早足で戻り始め)
「…何なんだ、アンタら」
(ここ数日の間、己でなくとも解る程上司の様子が奇妙で、仲間内でもその事について何度か話が持ち上がり。だが頼まれ事を何度も受ける近さ故か、奇妙さの原因があれ程べったりと懐いていた相手を上司が避けている事にあると理解するまで、然して時間は要せず。その件について一度上司を突っついてはみたものの返ってくる答えはあやふやで、答える本人も混乱しているのが見て取れた為にそれ以上の追及はせず。一先ず上司が落ち着くまで、と言われるまま指示に従い、暫くは伝書鳩の如く相手と上司の間を繋いでいたものの、今回のあからさまな避け方に訝しげに眉を寄せ。次いで呆れにも似た溜息と共に愚痴じみた言葉を一つ零し)
「…まあいい。次は俺とアンタ、それとロビンの三人でこの書類の纏め作れってよ」
(しかしそれに返事が来るよりも先に思考を苛立ち混じりに投げ出す事で自己完結させ、続けて事前に伝えられていた指示を相手に告げて。事務仕事の場へ先導するように止めていた足を一歩踏み出しつつ、今抱えている報告書や次の任務用の資料の束の半分を相手に突き出し)
(/なら心配要りませんねぇ。抱き締めた後はそれまで触れなかった分も思いっきりすりすりべたべたしに来るかと(笑)とりあえず、トラウマをゆっくり解していけるようビティスに頑張ってもらいましょう(笑)はい(笑)外でキスする時は書類や服でちょっと隠して貰えると更に良いですね…ええ、約束した後「…あいつの好きなもん帰りに買ってくか」みたいな事を表面上真顔で仕事しながら考えててほしいですね(笑)お、良いですね。では気が向いた時には此処に出していきましょうか、お付き合いのシーン(笑)そこは初じゃないとビティス拗ねますね…ふふ、しっかり頂きます(笑)おっと、有り難うございます。テッドは不機嫌ですが…まあ当方的には大丈夫です(笑))
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