ビギナーさん 2019-05-25 19:18:04 |
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(当たり前だと笑んでくれる顔と言葉に、少しばかり強張っていた表情が解けて、代わりに何処か擽ったそうにはにかみ。絡められる指を此方からも確と繋いで、自身の特等席であった椅子が置かれていた場所まで、慎重な足取りで導いて。たった数歩分窓に近付き、其処から外に目を向け、陽光の眩しさに瞬いた後に見えた風景は、昔と何一つ変わりなくて)
……お泊まりの時、ね。此処から顔出すと、お父さんとお母さんが窓から手を振ってくれたんだ。その時、夕陽や灯りが、きらきら光って家に反射してて綺麗でさ……それで、呼ばれて部屋を振り返ったら、ノア兄ちゃんとレオ君が居て……目に映るの全部が好きなもので、何だか宝石みたいで、独り占めしたくなって、ね…
(街には新しいものが出来て変わった部分もあったのに、窓から見える景色は、記憶と全て同じままに己を出迎えてくれて。ゆっくり、ゆっくりと視線を回し、景色の最後に目に映したのは自身の生家がある場所で、その瞬間心臓が一度大きく跳ねて。思わず息が数秒止まって、しかし繋いだ手を思い出して、また穏やかな呼吸を再開し。それから自宅であった方を指差しながら、内緒話の如き密やかさで自分が見ていた風景を、教えたいと願った宝物の輪郭を紡ぎ始め。だが、その声は言葉が重なるごとに徐々に弱まって、いつの間にか途切れてしまい)
…………帰りたいなあ
(目の前に己の実家があって、傍には大好きな人が居て。多少の違いはあっても、今自身を包んでいく感情は紛れも無く子供の頃のそれで、懐かしさに溶けていく瞳があの頃の家を風景に重ねて。ぽつ、と吐息にさえ掻き消されそうな音で、自分さえ気付かぬ内に零れ落ちたそれは、叶わないと既に知っていて、求める暖かな灯りも、もう其処には無いと解っていて。それでも、子供が親に甘えるような柔らかな我が儘さでもう一歩、今度は相手を置いてけぼりにふらりと窓へ近付き、差していた指先を窓硝子越しに家へと伸ばして)
(/むしろ蜂蜜を直接口移しとかしそうですね…ええ、ですね(笑)浮気性さえ解決しちゃえばどうとでもなるでしょうからね…抱っこのまま足腰が立たなくなる程優しく愛されて、もうノアさんにしがみついて名前呼ぶ事しか出来なくなっちゃいそうです。ふふ、そしたら文句も言えなくて「…次は覚悟しててよ」って照れた拗ね顔で宣言してそうです(笑)でしょうねぇ…多分稀に新車とかプレゼントして、ノアさんとビティスをびっくりさせて揶揄してそうです(笑))
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