ビギナーさん 2019-05-25 19:18:04 |
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(言いたい事が幾つも頭の中に渦巻いて、けれどもそれらはどれも音すら成せず、呼吸を欲する魚の如く開閉する口が空振りするばかりで。もどかしさが募る最中、耳に入った己の名に恐々と顔を上げた瞬間、力強い拘束を受け。驚きにぱちりと瞬く視界に相手は映らず、肩の一方には重みが乗って、身体は己以外の体温が伝わって。背に回されたそれは恋人の腕だと気付き、抱き締められたと理解した次には、その鼓膜に震えた声が届いて)
うん、うん…っ、仕事の間連絡も入れずに、ノア兄をずっと待たせて、ごめんなさい。今日帰った時あんな酷い事して、寂しい思いさせて、ごめんなさい。……ノア兄の事、たくさん傷付けて…っ、本当に、ごめんなさい…っ!
(吐き出されていく言葉をゆっくりと噛み砕き、それが己に染みていく度、沸騰していた怒りは緩やかに冷えて。有りの儘告げられていく相手の感情の一つ一つを丁寧に、慎重に、己が返す真っ直ぐな詫びで包み。その途中、漸く受け止められた想いへの嬉しさを感じるのと同時、それほど相手を追い込んだ事への後悔が頭全てを支配し、抑え込んだ筈の雫がぼろぼろと目尻から溢れ落ちて、声までも濡らしてしまい)
……もう傷付けないように、寂しい思いもさせないように、俺、目一杯頑張るから。……だから、これから先も、俺とずっと一緒に居て、ノア兄…
(恋人の不安を、寂しさを、己の手指でも拭いたくて、しかし確と抱かれた身は思うようには動かせず、その代わりとして頭を少し傾ぎ。直ぐ傍の薄茶の髪に頬を擦り寄せ、両手も相手の服の腰の辺りを何とか掴み、自分から身体を密着させて温もりを分かち。そうする内に喉の奥に流れた涙を飲み込んだ後、再び開いた唇から、何処か怯えに似た揺らぎと吐息を含む音で、一番形にしたかった願いを、懸命な約束と共に伝えて)
(/ふふ、それでその場は首を傾げるだけだったテッドが、食事中か片付け中にふと気付いて、「……そういう事か」って遅れて赤面するのも良いかと(笑)テッド達も一回冷戦状態になればぴりぴりしてそうですし、そのいつもの光景で周りも安心する事でしょうね(笑)了解です!ふふ、また「今回こそは抱きたい」と意気込むノアさんに気持ち良くなってもらいましょう(笑))
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