恋は時々、痛いけど。/ 一対一

＿＿＿＿＿ … ん

(カーテンから零れる微かな光が当たっている事に気が付くとその光から逃れるように顔を手で覆うような形を取りペタリ、とくっ付けた先に自分のものでは無い他者の手を感じ撫でられた手に擦り付くように自然と頬擦りをすれば薄目を開く。手の主を見上げると、彼の兄にそっくりな顔をした彼の姿が目に留まり一瞬、透也、と呼びかけようとするも彼だと認識した後手を軽く握りへらりと照れ笑いを浮かべ 「 ＿＿ おはよ、要くん。早起きだね 」なんて呑気なことを言いつつ伸びをすると再び布団に包まり暫く未だに続く眠気と葛藤し。ギリギリ眠気に勝利すると彼の体を登るように支えにして起き上がれば見事な寝癖を付けつつ大きな欠伸を1つ。＿そうか、今日は彼と出かける日だった、と思い出せば彼の顔を見るなり嬉しそうに笑い心の底から楽しみにしている事を隠せずにおり棚の上に置いてある彼と彼の兄と自分で撮ってもらった写真を指刺せば 「 あれっきり忙しくなっちゃって行けて無かったから、透也に言ったら怒っちゃうかな 、 ？」 なんておどけて笑い。)