恋は時々、痛いけど。/ 一対一

嬉しいこと言ってくれてありがとうね？ 勿論俺だって要くんはいつまでも大好きな、大切な幼馴染だからね。
( 彼の声真似はやはり血の繋がった兄弟故にそっくりで、内容さえ言いそうだなぁなんて思うと自然と涙は引き笑顔を零し、彼の心の内を少し覗かせたような言葉に心が暖かくなるような気持になると力強く頷き言葉を続ける。大きな手に撫でられると人に撫でられるなんてそもそも何年ぶりなのか、撫でられているせいなのか撫でてくれる対象のせいなのか、何処と無く安心感を感じ。「 特別天然記念物って…ばぁか、大好きなのは当たり前じゃん。透也も、要くんもしっかり好きだよ。可愛げなくなったって自分で言わないの、大丈夫。そんなこと思ってないし、しっかり可愛い所あるし …あこれ余計な一言？」彼の中での自分はそんな姿をしていたのか、と気付くとなんともむず痒い気持になりわしゃわしゃと髪の毛を乱し、学生時代を思わせる無邪気な笑顔を浮かべ。モフリーランド、懐かしい語感を思い出すとへらりと微笑みあの頃は自分の兄よりも此方に引っ付いて来てた子が連れていってくれるのかと心温まりこくりと頷き 「 最近は学生に人気らしいけど、俺ついていけるかなぁ 。 ちゃんとリードしてね？ 」冗談半分でそう言うとこちらに来た彼を肘でツン、と押し意地悪そうに笑い )