匿名さん 2019-05-03 20:29:55 |
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「───さっきゆうくん家の隣のお家のね、ほら…犬がいるでしょ?この頃毎日顔を合わせるもんだから懐いてくれたみたいで、」
(登校中の何気ない会話、今朝食べた朝食の話や学校の課題をしてきたのか、などその明確な意思を持たない会話を彼としながら歩く道は何故こんなにも楽しいものなのか。毎朝通うだけあってこの頃ご近所の方にも顔を覚えられてしまい、飼い犬にも尻尾を振られるまでになっていた。フェンスの向う側、甘えた声を出しながら必死に尾を振る犬は上記の台詞で言った通り、今や自身の顔を見ると近づいてきてくれる、「…おはよう、」つぶらな瞳に映る自身の顔を覗きこむようにだらしなく出たり引っ込んだりする舌さえも愛嬌で、ほら可愛いでしょ。と隣の彼に笑い掛けた。ゆったりと会話のテンポを積み重ねていくうちに段々と見慣れた建物はこの楽しい時間の終わりを告げてくる、この校舎という牢獄にまた足を踏み入れなければいけないのか。途端に悲しさが滲み出てくるのは教室に入ってすぐに会わなければならない虐めグループが嫌なのか、彼と離れなければ行けないからなのか、ぐちゃぐちゃとした思考回路をなんとか閉ざすように数秒の無言の後開いた口から「…今日も頑張ろうね。」その言葉は自分に言い聞かせているようにも感じた、人気者の彼と暗い自分では教室の中では彼には近づかない。これには意図があり自分といるだけで彼も腫れ物扱いされるのを防ぐためだ、彼は優しいから…きっと一緒にいても快く向かい入れてくれる。けどそうしないのは自分だって彼を守りたいから、心の中で何度も暗示のように言葉を唱えて彼と離れるように教室を目指した。)
(/お素敵な文に惚れ惚れしてしまいます!なにどぞ、良ければ次からは「しーちゃん」と読んでいただければ…!ロルの方は不備は一切ございませんよ、逆に今回はダラダラと長くなってしまいましたので…次はもっと調節出来るようにしますね!)
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