執事長 2019-05-03 19:58:05 |
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>テオ
っ……あ、ごめん。もう嘘つかないようにする。──へぇ、すごいね。色々居るんだね、んー……人魚さんか、テオと似た子と話してみたいかも。その二人は大丈夫そうな子達?(嫌い、とストレートに伝えられては、普段は変化に乏しい彼の表情にヒヤリとする。どこか抜けている部分もあり気安く話せるようになってきたものの、相手がその気になれば自分なんぞひとたまりも無い事をつい忘れてしまっていた。またそれとは異なる胸の痛みも微かに感じては素直に謝罪を伝え。しかし相手は然程気にしていないかのように話題が移ればそれに乗っかる形で、話に合わせ指折り数え覚えていく。女性だけでも五人、広そうな館であれば住人達はもっと居るのだと頭の片隅に刻み。そして気になるのは童話にも語られる人魚。人魚が人を食うとは夢の崩れる話ではあるが、さてどんな人物なのか。相手と似た存在にも興味を抱いては、質問を投げ返し。「え、直せるの?むしろさらに壊しちゃわない?意外と大工仕事とか得意なの、テオって」ベッドが壊れたら、の話には簡単そうな口調で告げられては驚いたように相手の瞳を見つめ。自分と手を繋いで歩く際に力加減を気にしていた事が過っては、力は十分にあるだろうがとつい思ったままの言葉を口に出してしまう。その後本を覗き混み呟かれた発言を耳にしては「面白いのがあったら、今度読んであげよっか?持ってきてくれたお礼にさ」なんて、ついお節介にも返事をしてしまう。勉強や難しい事は苦手と言っていたから断られてしまうかもしれないが。相手の時間に余裕があると知っては「良かった。それじゃ、ちょっと待っててね」何が目的かはまだ明かさず、手に取った複数の糸を束ね一結びに。傍らの本を使いその結び目を押さえるように置いては、其々の糸を右へ左へと交差させ編み込んでゆく。するとだんだんとブレスレットのような形が出来上がっていくのが見て取れるだろうか)
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