執事長 2019-05-03 19:58:05 |
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>レベッカ
……ウゥ。オレ以外の怪物ハ?あんまり飯食わナイ奴もイル、(まるで責められているような気がして、悪戯がバレて叱られてしまった犬の様に控えめな唸り声を。居たたまれなくなりそっと螺子を掴めば、キチキチ、ギチギチと180度ほど意味もなく回して見せて。確かに一人で出歩くなと警告したのは自分だ。だって部屋の外は危険な怪物がうろついているのだから。しかし今回の様に、自身が長らく部屋を訪れなかった場合、その間貴女はずっと退屈してしまう―漸くそのことに気付けば、さも名案とばかりに手を突き出しては人差し指を立てて。怪物が怪物を紹介するなんて血生臭い話だが、中には小食な者もいるわけで「ドウ?」なんて少しズレた提案への答えを待とう。お腹が空いたからか、その問いに対してはふるふると首を左右に振って否定を。食欲でないなら何なのか、なんて自問するほど思慮深くはなく、自身の興味は貴女が笑ってくれたことに移行し「レベッカ、笑ッタ」不躾にも顔面を指差しながら指摘を。表情こそいつものままだったが、少し浮いた声音に喜色が滲んでいて。どこに座ろうか悩んでいる間に貴女はベッドに腰を落ち着かせた様子。早くこれの中身を見せたい、とばかりにベッドへ近寄れば人一人分ほどのスペースを空けて貴女の隣に座って。見た目以上の重さを誇る身体の質量にベッドがキシキシと悲鳴を上げたが、そんなことはお構いなしに自身と貴女の間にバスケットを置いて「イイ物。ィ、ゴ…の本ト、カラフルな糸」ほら開けてみて、と言わんばかりに顎をしゃくってみせる。籠の中身は数冊の英語の本、挿絵が多めの愉快な冒険譚や詩集の類も含まれている。他にはパステルカラー一式の糸と、モノトーンや落ち着いた色合いの布地が数枚収まっていて)
>ジヴァ
…ふぅん。何の夢?(素直に謝辞を述べられてしまえばそれ以上の糾弾は時間の無駄というもの。元より余分なエネルギーを持ち合わせていない自身には、怒りなんて疲れる感情は出来れば避けて通りたいもので。背凭れに体重を預けながらゆったりと夢の話にでも興味を移そう。人間の目から見て明らかに異形である自身に、初対面且つ新入りでこうも堂々と近付ける人間などいるだろうか。信じられないとばかりに眠たげな目をぱちくりさせれば、新たに薄い黄色の花が首筋に咲いて。黒い双眸から注がれる視線に幾ばくかの居心地の悪さを感じるも、諦めたように短く吐息して「別にいいよ」と短く応えよう。此方に迫りくるか細い指先を、奇妙だと払い除けるのはなんだか気後れする。何者なんだこの子は、なんて内心で毒づくのに留めておこう)
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