【　喫煙所　】別室。

夏休みを決断し、発表した後だったと思います。更に事態が悪化して、此処では無い場所で喫煙所での出来事が話されていたことを知りました。知ってる子は他にもいると思います。其処には俺の名前も書かれてました。兎に角、夏休みに入って様子を見よう…それが7月末の俺の考えでした。夏休みに入って俺は新田と一緒に過ごすことで欲ばかり大きくなってしまい、お恥ずかしながら些細なことで新田と喧嘩をしました。それが発端で再度、此処では無い場所で俺たちのことが話題となってしまいました。これは完全に俺が悪いことです。何を言われても構いません。ただ、今となれば何を言っても綺麗事としか捉えられないとは解っていますが雨月くんとの約束だけは守りたくて…夏休みが終わって喫煙所の今後に関して話が纏まったら、この話をして俺はもう此処を去ろう、そう思っていました。でも、夏休み明けるまでも持たず事態は悪化する一方でした。全ては自分のした行動の所為、自業自得、そして俺の責任です。これ以上、此処に居るのは雨月くんにも喫煙所のみんなにも迷惑を掛けると判断し、俺は逃げることを選びました。今まで偉そうなことばかり言って行動してきた癖に…最低な人間です。本当に無責任でごめんなさい。そして、約束を守れなくてごめんなさい。傷付けてごめんなさい。みんなを裏切る真似をしてごめんなさい。今後もし、俺の名前の所為で雨月くん、そして喫煙所に迷惑の掛かる行為をされた場合は俺とはもう関係が無いと言ってください。もちろん、喫煙所に通う子達にも。それくらいしか今の俺に出来ることはありません。
何を言っても今はもう俺に信頼も何も無いと思います。でも最後に…雨月くんと色々なことを共に出来て楽しかった。本当にお世話になりました。

──が、和泉の伝言だ。今は気持ちの整理が追い付かず俺が変わりに言いに来た。後、俺から。
和泉のせいだけじゃない俺の責任でも、ある。
正直に言う。俺はあの存在知らなくて何か和泉が思い詰めてる様にも見えて連れ出した、此処じゃ何も云えんだろうから。だから、連れ出したのは俺で和泉は悪くない。悪いのは俺だ。
後、雨月を裏切りたくないって気持ちが大きかったのは信じてやってほしい。
それに、俺も喫煙所での皆と過ごした時間は凄く大きいし、大事にしたい。楽しかったのは確かです。俺みたいな奴と仲良く話をしてくれて感謝の気持ちでいっぱいです。雨月も本当にありがとう、元気でな。凄く楽しい日々だった。


──
逃げてる、と言われれば逃げてるかもしれん。でもな、人間ってな、本当に強いやつなんてそうそう居ない。そう、思いたければそう思ってくれて構わない。俺の事は何とでも言えば良い、だけど、大切な人を傷付けられたら、俺も黙っておけん。それだけだ。