学園祭の王子様と… 【〆】

おい、なんだその気の抜けた挨拶は。俺様に選ばれたんだ、もっと堂々と入室しろ。まぁいい、氷帝テニス部に黒崎を加えたこのメンバーで模擬店売上1位はいただくぞ。俺達がやるのは『執事喫茶』だ！
(明らかにやる気のない相手に思わず呆れて眉をひそめる。といってもこの性格も込みで相手を選んだのだ、成果は後々現れるだろう。相手のことを知っている3年のメンバーは驚いていたり不安がっていたりとあまりいい反応ではなかったが。とにかく時間が無いのは確かだ。人差し指を立て天へ高々と掲げると氷帝の模擬店名を高らかに叫ぶ。模擬店を何にするか議論したり話し合ったりする気はないらしい。相手の薄い笑みとは違う自信に満ちた笑いを浮かべ、キングの舞台は続いていた)