匿名くん 2019-03-25 19:35:18 |
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「…俺に会うため?君が俺に会う理由が会っても俺には君に会う理由なんて無いけどね、それにこんな高価で価値があるものをこんな地下なんかに閉じ込めるより俺に盗まれる方がこの子の幸せだと思うけど。」
(銃の照準は自分を捉えて話さない、引き金に指が掛かっている以上下手に動くと発砲されたら敵わない。近づく彼の姿に一歩、また一歩と足を後退させるもこの狭い空間では直ぐに後ろの壁へと到着してしまった。動き続ける口の動きにポケットからそっと取り出したダイヤモンドを顔の位置へと持ち上げると、「俺って怪盗だけど、手品も得意なんだよ。」──Ladies and gentleman、手品師同様に恭しく一礼した後。手にしたダイヤを高々と頭の上の空中に放り込んで、赤い煌めきを地下の光に反射しながら浮かび上がったそれに事上手く彼の目線を誘導させた。見事キャッチしたダイヤモンドにと、その隙に逆の手でスプレー缶を床へと投げ捨てて手首に予め巻き付けておいた遠隔操作の小型爆弾それの起動スイッチを押し込むと途端に小さな爆発を起こしたスプレー缶の中身は霧のような形状で部屋全体を覆い尽くす。白く濁る視界の先で出口方向に足を進めると彼の真横を潜る形で走り出した。
「鬼ごっこなら俺も負けないよ。俺を捕まえる事ができるといいね。」霧の威力と持続時間は極僅か、一瞬の目くらましにしか使えないそれはもう力を使い果たしたようで。クリアになる視界に見事出口へと突破できたのも束の間彼の顔を一目して駆け出した。)
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