◎ 2019-02-17 20:30:14 ID:4556a69d2 |
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(嫌な胸騒ぎ。それを感じながらはぁっ、と息を吐けば扉の隙間から目線を感じ。振り向けば玲と怜が少々心配そうな顔をしていて。此奴等は本当に心配性だな、なんて思いながらふっと笑えばドアの鍵を閉めて二人の元へと向かって。すっかり綺麗になっているリビングの机を見ながら二人に礼を言えば、二人は顔を見合わせてにこりと笑う。それがあまりにも可愛らしくて二人の頭をくしゃりと撫でてやれば妹である玲に風呂に入ってこいと指示をして。反抗もせずにコクリと玲は頷いて姿を消し。怜と二人になるとソファーに座り、横に座るように怜を呼ぶ。怜はちょこちょこと危なっかしい足取りで隣へと触れば彼はにっこりと少しだけ困ったように笑う。テレビを付けてそれをゆっくりと見ていれば時間は過ぎていくばかりで。風呂に入るなり何なりしている内に深夜零時。早いものだと思いながら大人しく自室へと戻ればベッドの中へ。今日は色々なことがあったと感じながらウトウトと眠りへとついて行く__。)
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「凛兄、朝だよ。起きて…」
「凛兄ッ」
(んん、と唸りながら身体を起こす。目の前には少しだけ怒ったような顔の玲と困ったような顔をした怜の姿。時計を見てみればもう起きなければならない時間で。悪い悪い、と笑いながら二人の頭を撫でてやれば二人は部屋から出て行き。適当に制服を着て、適当に身嗜みを整えて、リビングへと顔を出せばテーブルの上には玲が作ったお弁当が置かれていた。いつも丁寧に弁当を作ってくれている玲、今日は怜も手伝ってくれたんだよ、と少しだけ満足そうな声を出している玲を見つめながら安心感に包まれて。鞄の中に必要な物があることを確認して弁当を入れれば3人揃って家を出る。玲と怜は今から中学校へ、自分は今から高校へ。方向は同じである為に3人で歩くのだが、途中で同じ高校の人間に会わないかとビクビクしてしまい。自分らしくないと思い太陽をチラリと見上げれば急に昨日の相手の顔を思い出してしまい。朝から嫌なものを思い出したと少しの癒し程度に2人の顔を見れば2人は不思議そうな顔をしていて。それが可笑しくて少し笑えば分かれ道となり此処で2人とはお別れで。)
「気をつけて行けよ、変な奴に付いてったらダメだからな?」
「…分かってるよ…凛兄じゃないんだから」
「おい、結構失礼だぞ…玲」
(玲の言葉に反論し、ひらひらと手を振れば2人も手を振って。1人で歩く学校までの道に憂鬱になりながら長い道にうんざりし。学校へと近付いてくれば眉をピクリと動かす。__そうか。今日は朝の挨拶がある日か。チッと舌打ちをして思わず立ち止まる。朝の挨拶、ということは生徒会長である彼奴も居ることかと考えついてしまい。鬱陶しく思いながらも学校に入らない訳にはいかず、正門へと辿り着けば明らかに態度を悪くしながらポケットに手を突っ込んで門を潜り。先程まで妹と弟に癒されていた時の笑顔とは対照的な無愛想な表情へと変化していて。)
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