◎ 2019-02-17 20:30:14 ID:4556a69d2 |
通報 |
(別に媚を売りたい訳じゃない。彼奴らに媚びなんかあっても意味がないし、そうなってくると一緒にいる理由なんてないのだけれど。これは家族を守る為、二人を守る為。二人に何かあったらまず疑うべきは自分の行動である、変な行動は取ることはできない。家へと辿り着けば、鞄から鍵を取り出してガチャっと開ける。その後に気が付いたのか玲と怜の声が聞こえた。まだ良心は帰ってきていないのだろう、此方に向かってくる音がする。素敵なお宅ですね、と言っている相手だがどうせ世辞だろう。だが、送って貰ったにも関わらず何もしないのは少し悪い気もする。そんなことを考えていればドアの隙間からチラリと二つの顔が覗いてあり。何方も童顔で子供らしいその立ち振る舞いはまさしく自分の弟と妹。)
「……お帰り、凛兄。…誰、その人」
(ポツリと呟くように金糸雀のような小さな声を発したのは妹の玲。怜は何も言わずに相手の方を見ている。遅刻などしないようにと此方に告げる相手。帰ってしまうのだろうか、と当たり前のことを思いながらも玲と怜は少しだけ不安そうな目線を此方に向ける為。はぁっと溜息を吐いてとある考えを提示してみて。)
「……送ってくれた礼もある、晩飯食っていけば?」
(こんなことを言うつもりはなかったんだけれど、兄としての格好いい姿を見せたくて。相手にちゃんと礼をすることも妹と弟に見せておくべきだろう、とあくまで二人の為だと考えて相手にそう告げてみて。断られても仕方ないな、と思いつつ相手のことを見ている妹と弟を見て少しだけ和んでしまい。矢張り家族の中にいるのが一番安心するな、と思えば頬が緩んでしまって。自分のその姿を見た玲と怜は不思議そうな顔をしており。取り敢えず相手の返事を待つことにして。)
トピック検索 |