◎ 2019-02-17 20:30:14 ID:4556a69d2 |
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(スマホがピロンっ、と音を立てる。生憎スマホを取り出す気力もなければ元気もない。多分弟か妹かの何方かからだろう。夕飯を作って待っているのかもしれない、俺の心配をしてくれているのかもしれないと思えば兄として嬉しい反面申し訳ない気にもなってしまい。歩みを止める訳にはいかないと時々壁伝いになりながらも歩き。矢張り彼奴の手を借りておけば良かったか__なんて思ってはいない。それだけは自分のプライドが許さなくて。その考えを振り払ってしまおうと思っていれば、チッ、と舌打ちが聞こえ。何かと思えば先程まで話して居た相手が興味があるので、だの何だの言っており。)
「よ、余計なお世話だっつーの…ッ」
(それを拒否しようとするも、'拒否権はない'と言われて黙り込み。従ってくださいね、という言葉にカチンと来たのか「あ"ぁ!?」なんて言葉を発して。相手の命令口調に苛々しながらも反論する元気もなく項垂れるままに歩き続けて。電柱を掴み、自らの家へと向かいながらはぁっと重々しい溜息を吐く。此奴を弟と妹の前に出す訳にはいかないな、と頭でぼーっとしながら考えれば同時に相手をお節介な野郎だ、なんて思い。)
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